支援学校の保護者さんが見学に来ました。 みその商店街の魅力の1つ。いろんなつながりがあるデイケア
もう10月もおわりますね。
今月も色々ありました。
少し、前のお話になります。
9月17日と25日、みその商店街の入り口にあるももたにクリニックに和歌山大学教育学部付属支援学校の保護者の方々がデイケアを見学にいらっしゃいました。社会福祉法人つわぶき会の熊井さんが、みその商店街の見学コースの1つとして皆さんを案内してきてくれました。
「当院は精神科のデイケアで、レクリエーションなどを通して社会にでる一歩をサポートしています」
「デイの利用は他の病院に通院していても主治医の意見があれば利用できます」
「障害者総合支援法ではなく診療報酬なので、作業所を利用している方もニーズに応じて使い分けています」
などなど説明してみました。
うむ、なんだか堅苦しい。もし、自分が説明をうける側だったら「なんとも一般的な・・・」と暇をしてしまうでしょう。
「もっと面白くももたにのデイケアを紹介でききないか」と考えたところ、シンプルだけど良い方法を思いつきました。ここは人が集まって利用しているのだから、実際に利用されている方に、正直な気持ちを話していただこう!と。
もし「ここイマイチです」って言われたらそれはそれで終わりなんですけど、それも1つの評価でしょうし、その方がきっと、保護者の方々にもナマの雰囲気が伝わると考えました。
そこで急遽、Aさんにお願いしました。ついでに写真用のポーズもお願いしました。
Aさんはみんなの前で、デイケアについて話を始めました。
私は気付きました。自分の気持ちが安易であったと。正直、写真のポーズを決めてくれて、無難に「デイはいいところよ」ニコリ、パシャ!ぐらいを考えていました。
しかし、Aさんは昔の自身の事情や今の心境、そして生きがいなどを、Aさん言葉で丁寧に話しをされました。
その話を聞いたスタッフは、もうハンパない感動!見学に来られた方も聞き入っておられました。私の安易な発想が失礼に思えるぐらい、こころ動く言葉を語られました。
私達スタッフが励まされ、力をいただき、こころいっぱいになりました。
Aさん!本当にありがとうございました!これかもよろしくお願いします。
見学された方、デイを利用されている方、スタッフ、それぞれに新しい発見があった機会になりました。
ももたにクリニックは、和歌山駅から徒歩5分ほどの、みその商店街入り口という抜群の立地です。この商店街はシャッターも増えてきていますが、面白いことに15を超えるNPO団体が入っています。「障害者支援」「高齢者支援」「こどもの活動」など色々な団体が軒を連ねています。この全国的にみても稀な実状は「モノを売る商店街からコトを解決する商店街」として注目を集めつつあります。その他にも、飲食店があったりザ行が言えない和歌山県人を代表して全国放送に出演したお母さんもいらっしゃったりと、ただのシャッター街ではないのです!
そんな魅力的な場所にあるクリニック。今の社会、ひとつの医療機関だけでできるサポートは限られています。いろんな社会資源とつながって、連携することで多様な支援が可能となります。今回の見学は連携につながる一歩になる機会でした。
熊井さん、見学にいらっしゃった皆様、ありがとうございました。これからも、ニーズとともに、いち社会資源としてみなさんと一緒に地域づくりの一翼を担えればと思います。